こんにちは!
最近、様々な方から
「システム開発の費用は、どのくらいかかるものなの?」
とお問い合わせ頂くケースが増えてきました。
そこで、今回は、システム開発の費用のからくりと相場感を中心にお伝えしたいと思います。
費用を見積もる上での大前提
最初に、Webサイト構築やシステム開発に要するコスト(費用、期間)を見積もるには、必要な機能や要件を洗い出す必要があります。
ここで注意していただきたいのは、システムの機能に関するご要望をお伝え頂いただけでは、正確なお見積りをすることは難しいのが現状です。
なぜなら、
- Webサイトの構築やシステム開発時は、システム開発によって実現したいビジネスモデルやご要望から必要な機能を洗い出し、その機能に従って設計、実装を進める必要がある(要件定義)
- 要件定義にて洗い出した機能要件以外に、非機能要件と言われるシステム運用上必要な情報(スペック、環境等)を定義する必要がある。
といった側面があるからです。
詳しくは、こちらの記事をご覧いただくと分かり易いと思いますが、ある一定の規模のシステムを開発する場合は、要求定義と要件定義をそれぞれ行ってから、開発に必要な費用をお見積りする流れになります。
Webサイト構築やシステム開発にかかる費用
Webサイトやシステム開発にかかる費用は、大きく分けて2つの要素に分けることができます。
- 初期費用
- 保守費用(≒初期開発費用の10%前後が目安)
そこで、代表的なWebサイトの構築とシステム開発それぞれのケースにおいて、一般的な費用感を算出してみました。
区分 | システムの種類 | 初期費用 | 保守費用 |
Webサイト | ランディングページ | 2万円~ | – |
メールフォーム付きWebページ | 3万円~ | – | |
ブログ、ポータルサイト(WordPress、プラグイン開発) | 20万円~ | 2万円~ | |
コーポレートサイト(WordPressテーマ、プラグイン開発) | 30万円~ | 3万円~ | |
Webシステム | 予約受付機能付きサイト | 80万円~ | 5万円~ |
会員限定コンテンツ配信サイト | 80万円~ | 8万円~ | |
マッチングサイト | 80万円~ | 8万円~ | |
ECサイト | 100万円~ | 10万円~ | |
CRM(顧客管理システム) | 400万円~ | 40万円~ | |
SCM(販売管理、在庫管理システム) | 500万円~ | 50万円~ | |
人事システム(評価管理、給与管理) | 300万円~ | 30万円~ | |
生産管理システム | 600万円~ | 60万円~ | |
その他 | ビックデータ(売上、在庫等)基盤構築 | 50万円~ | 5万円~ |
会員限定動画配信システム開発 | 100万円~ | 10万円~ |
このように、システム開発に関しては、開発するシステムに応じて費用が大きく変わってきます。また、利用するパッケージソフトやアーキテクチャによっては、上記の費用が大きく変わる可能性もあります。
では、なぜWebサイトやシステムの種類によって、大きく費用が異なるのでしょうか?
Webサイトの構築やシステム開発の費用の算出について
Webサイトの構築やシステム開発の費用の内訳は、主に以下のようになっています。実際は、Webサイト制作会社やシステム開発会社によって異なります。
項目 | 開発費に占める割合 |
人件費 | 80% |
マネジメント費用 | 10% |
その他 | 10% |
では、その他以外の項目を1つずつ解説していきます。
人件費
Webサイト構築やシステム開発の人件費は、単価×工数によって計算されます。
ベンダー側は、先述の様に要求定義や要件定義を行って、開発する機能の選定と実装にかかる時間を洗い出します。
特に、複雑や難易度が高い機能を実装する場合は、スキルの高いエンジニアをアサインする必要がありますので、その分人件費が膨らむことが多いです。
では、人件費の相場はどのくらいか?というと、主に以下のようになっています。※実際は会社規模、スキル、地域によって異なります。
スキルレベル | 単価(人月あたり) |
プログラマ / コーダー | 40万円~100万円 |
システムエンジニア | 80万円~100万円 |
プロジェクトリーダー / ディレクター | 100万円~120万円 |
プロジェクトマネージャ / コンサルタント | 120万円~200万円 |
例えば、要件定義フェーズで1カ月間、プロジェクトマネージャがアサインされた場合、要件定義に関する費用は100~120万円かかることになります。
マネジメント費用
ある一定の規模以上のWebサイト構築やシステム開発時には、プロジェクトマネジメントが必要になります。
プロジェクトマネジメントは、例えば以下の様な作業が必要になります。
- プロジェクトの課題管理、リスク管理を行い、プロジェクトの進行を円滑化する。
- 開発担当やお客様のタスクを洗い出し、その進捗管理を行う。
プロジェクトの規模にもよりますが、おおよそのプロジェクトマネジメントの費用は、開発に要する人件費の10%程度が相場となります。
システム開発の費用を安く抑えるには?
では、システム開発の費用を出来るだけ抑えるには、どのような方法があるのでしょうか?
効果的な方法として、以下の様な方法があります。
- 発注側でも要求定義、要件定義をしておく
- 必要な機能について優先順位付けを行い、優先度が低い機能は次フェーズにまわす
- クラウドサービスやパッケージソフトの機能に運用をあわせる
発注側でも要求定義、要件定義をしておく
まず最初に、発注側でも要求定義や要件定義を行うことで、開発費用を削減することができます。
先ほど説明差し上げた通り、要件定義フェーズでは、プロジェクトマネージャやプロジェクトリーダーがアサインされることが多く、稼働時間に応じてコストが発生します。
その点、発注側で先に要求定義や要件定義を行っておくことで、要件の洗い出しや要件定義をまとめるコストが削減することができます。
ただし、非機能要件に関しては、実装するエンジニア側の知見も必要になりますので、要求定義や要件定義フェーズのコストを0にすることは難しいので、注意が必要です。
必要な機能について優先順位付けを行い、優先度が低い機能は次フェーズにまわす
必要な機能をすべて実装すると大幅なコストが発生する場合は、必要な機能の中でも運用上最も必要なものを優先順位付けし、その高い順に実装していく方法もあります。
優先順位の低い機能は次フェーズに回すことで、納期やコストも圧縮することができます。
クラウドサービスやパッケージソフトの機能に運用をあわせる
コストを削減する施策の1つとして、既存のクラウドサービスやパッケージソフトを利用する方法があります。
クラウドサービスやパッケージソフトは、導入した場合にある程度の機能制限や運用制限が発生します。
その代わりに導入コストを抑えることができますので、リスクとコストを比較して、開発したほうがいいのか?既存のクラウドやパッケージを導入したほうが良いのか?を検討することをおすすめします。
弊社の試み
弊社の場合、Webサイトの構築やシステム開発がもたらすお客様への利益を最適化するために、以下の様な試みを行っております。
- 見積根拠の明示化
- 弊社フレームワークをベースにした開発効率の向上
- 出来る限り開発しない
- ビジネスモデルの構築支援、マネタイズ支援
見積根拠の明示化
弊社の見積は、出来るだけご予算に応じた費用調整ができるように、以下の様に機能や画面、バックグラウンド処理単位ごとに費用を算出するようにしております。
それにより、お客様側でご予算を調整したり、ご予算に応じて開発する機能を絞り込んでプロジェクトを進めることが可能です。
弊社フレームワークをベースにした開発効率の向上
弊社フレームワークをベースに開発することで、開発コストを出来る限り圧縮しております。
特に、業務システムの管理画面の開発に特化したフレームワークとなっており、モダンで作業効率が高い画面をスピーディに実装したり、CSVやAPI連携を簡単に実装することが可能です。
出来る限り開発しない
弊社はシステム開発会社ですが、お客様のご要望通りに開発を進めるとかなり多くのコストがかかる場合があります。
実際は、開発を行う必要がなくても実現できることがありますので、概算の開発コストをお伝えした上で、できるだけ開発せずに課題を解決できるようにお客様と交渉しております。
ビジネスモデルの構築支援、マネタイズ支援
弊社は、システム開発会社の枠を超えて、お客様のビジネスモデルへの理解やコンサルティング、マネタイズ支援を優先的に意識してプロジェクトを進めております。
特に、
- ビジネスモデルの構築支援と、それに付随したシステムの開発
- Webサイト構築後やシステム導入後のマネタイズ支援
といった側面を重視してプロジェクトを進めるようにしております。
その結果、実際にシステム開発の受発注の枠を超えて、共同でビジネスを立ち上げるというお話を頂くケースもございます。
最後に
御社に最適なWebサイトやシステムを開発する際は、Web制作会社やシステム開発会社側が、御社が営むビジネスを理解することが必要不可欠となります。
弊社は、Webサイト制作やシステム開発のヒアリングを無料で承っておりますので、お気軽にご相談ください。